お薦めブック理スト
こんにちは。
レポート期間だというのに寝ては飲み
飲んでは外を彷徨っている辻です。
最近コンシーラーでクマを隠すのが上手になってきました。
さて、ごく一部では見当たらないとかレア物だとか噂されるSPC90号、
もう読んで頂けましたでしょうか。
まだまだ学内や周辺のお店に設置してありますよ。
★特集は「理系を知りたい。」。
アカデミックなテーマではありますが、文系の多い立教生に
理系という分野の面白さを知ってもらうことで
両者の枠組みを取り払うきっかけになればいいなあと思ったか
どうかは定かではありませんてのは嘘で本当にそういうコンセプトの企画です。
私自身は高校時代、古典が10で数学が3とかいう極端な文系成績で
趣味は読書でした。
主に大衆小説とか近代文学が多かったです。
文学の中には、理系っぽいテーマを扱った作品も多くみられます。
それらは理系的な内容を扱いながらも、
往々にして、本を読むことがスキな文系人間の
ココロをわし掴んでしまうことがあります。
たとえ内容が理解できなくても、文章でつづられたその世界の
価値観や奥深さに魅了されてしまったりするのです。
ここではそんな文系の私が、「理系」の世界を垣間見るための
「理系的文学」をいくつかご紹介しようと思います。
いわずと知れた貞子の出てくるアレの原作です。
ミステリーは少なからず計算やトリックを含むので
理系の香りがしますが、
この本には途中で「リングウイルス」の塩基配列表が
まるごと1ページ出てきます。
実在しないウイルスの画像まで挿入されているというこだわりよう。
”意味が分からないけどリアルに実在しているもの”への
恐怖感がそのまま体感できます。
やっぱり夏はホラーを、という方にお薦めです。
連作の『ループ』『らせん』も是非読んでください。
『Self-Reference ENGINE』 (円城塔・ハヤカワSFシリーズ)
おそらく聞いたこともない人が9割9分だと思われる
マニアックなSFです。
大きな書店に行くかアマゾンで注文しないと手に入りにくいです。
頑張って手に入れても、
内容の本質はたぶん9割9分理解できません。
現代日本語で書かれているのになぜ読めないんだ?
という不条理感は
現代文の授業で味わった感覚に似ていると思います。
とにかく読みづらい。
その読みづらさを表面から薄く削るように、
少しずつ読むのが快感です。
最後は心温まる一般小説を。
記憶が80分しかもたない老数学者と
家政婦とその息子のお話です。
数字と子どもをこよなく愛する「博士」の言動には
一つひとつ鮮烈な感動を受けます。
数式を”美しい”と表現するなんて、文系には
とても分からなかった感覚。
「本屋大賞」に選ばれ映画化もされた名作です。
まだ未読の方はぜひ、文庫で買って読んでください。
手元に置いておきたくなるような
幸せな感じが詰まっています。
以上です。
夏休みは読書三昧、というのも学生の醍醐味ですよね。
皆さんもお薦めの本があったら教えてくださいね。
高校野球絶賛応援中 3年 辻